十和田湖リブパイオニア 57話
桜前線が北上、日の本(ひのもと)全土に春が駆け抜けています! みなさん元気にしていますかッ 今日はRIB Pioneerが冬眠に入ったあと、冬季に航海士として乗船する貨物船を紹介します。 全長180mを超える船体、車のように駐車することは容易ではありません。 また、貨物船を停める岸壁が空いていても、高額な駐車料金が発生します。 例えば、駐車料が高いことで知られる東京銀座、 1時間駐車すると2.000円を超える場合もあります。 では貨物船は、いくらになると思いますか? 1時間という料金設定はないですが、12時間(半日)で約10万円ほどになります。 これにプラスされるのがラインマン料 船を係船するためにロープを岸壁に取るのですが、この作業代が6万円ほどです。 この経費を節約するために、荷物の積み下ろしがないときは、港の外にプカプカ浮いて時間待ちをします。 これを投錨(アンカー)といい、港の外にたくさんの船が浮いているのがそうです。 大きな貨物船が錨を入れるシーンはなかなかの迫力、めったに見られない東京湾投錨シーンの動画を近々インスタにアップする予定ですのでご覧ください。 十和田湖 RIB Pioneerの営業開始は4月29日!! みなさんとお逢いできる日がもうそこまできています。ワクワク、ドキドキ
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十和田湖リブパイオニア 39話
こんにちは! ブログの更新が遅くなりました。 遊んでいたのではなく、今シーズンの準備とシーズンオフの技術低下を防ぐため、貨物船にも常務していました。 航海の途上で出会う様々な瞬間から、今回は瀬戸内海に掛かる瀬戸大橋付近の航海をお届け します。 道の駅や展望台から橋を眺めることはありますが、橋の真下を見ることはそうそうありませんよね、瀬戸内海の本航路は関西方面に向かう東行ライン、九州方面に向かう西行に分かれていて、どちらを通っても瀬戸大橋をくぐることになります。 今回の写真は東行ラインを航行中に撮影した橋の真下と遠目に見た写真を載せますね。 また瀬戸大橋を越えて航路沿いにあるのが、日本に2基しか存在しない無塗装の灯台、男木島灯台です。 女木島と男木島が航路を挟んであり、無塗装の灯台は男木島側に設置されてあり、珍しい灯台なので写真を掲載しますね。 十和田湖にも男岩と女岩があり、入江を挟んでそれぞれが立っているのですが、不思議とこの2つがピッタリと合うような形になっているのです。 パワースポットクルーズに乗船の際はキャプテンが案内してくれますので、その不思議な形を実際にご覧下さい。 次の更新はオープン前を予定しています。 3周年を迎えるRIB Pioneerは更なるサービスの向上と安定を目指します。 また一部で心配の声が上がっている口コミへの嫌がらせについても、しっかりとした調査が行われております。 これまで判明しているのは、個人でいくつかのアカウントを持ち投稿を繰り返し、また友人に頼み悪質な投稿をしていることが判明しています。 皆様にはご心配をおかけしておりますが、しっかりと精査し対処しますので、もう少しお待ちください。 十和田湖リブパイオニア 37話
笑っても泣いても本日にて2020年も終わり、 十和田湖愛に溢れる皆様にとってどんな1年だったでしょうか。 涙あり笑いあり、たとえ波乱万丈だったとしても、誰にも等しく訪れるのが新年です。 除夜の鐘を聞きながらおせちに舌鼓、年も改まりソーシャルディスタンスをとりながら初詣、絵に描いたよう日本の正月を過ごす方も多いことでしょう。 洋上を航海する船員は、四方海に囲まれているので初詣にもいけません。 そこで登場するのが神棚、日本船ならどんな貨物船でも備え付けられています。 朝8時に操縦室でもあるブリッジに集まり、キャプテンの参拝に合わせて、乗組員一同が一斉に拝礼するスタイルです。 もちろんおせち料理も振る舞われ、船内にはしめ飾りや鏡餅も飾られ正月ムードになりますが、お酒だけが航海中のため適量しか飲むことができません。 しかし、初日の出は特等席で眺められるのが洋上で迎える正月の良いところ、夜と朝が目の前で切り替わる瞬間は言葉にならないほど美しいです。 本年も多くの方々が十和田湖へおいでくださりました。 この出会いを大切に来年度も地球ガイドを務めて参ります。 皆様にとって2021年も良い年になるよう心より祈ります。 十和田湖リブパイオニア 36話
今年も残すところ1ヶ月あまりとなりました。 山頂が白く薄化粧を始め、日ごと寒さ増す今日この頃、いかがお過ごしでしょうか。 今日は貨物船の買い物裏話を話したいと思います。 皆さんは小腹が空いた時 ちょっとしたおつまみやデザートを買いに行く時 近くのコンビニへ行きますよね。 しかし我々船員は24時間洋上生活、陸上のコンビニに行くことは夢のまた夢です。 九州と本州の間に位置する関門海峡を航行すると、走る船の真横にコンビニがいくつも立ち並んでいますが、見えるだけで行くことは叶いません。 その便利なコンビニを海の上で見かけたよって方いらっしゃいますか? 実は洋上にもコンビニがあるんです! 正確には「沖売り」といって小型のボートに食糧から生活物資を山積みして売りにきます。 貨物船は港に入港し、岸壁に船を接岸させると、車でいう駐車料金が発生します。 これを繋船料や岸壁使用料といい、金額は1トン幾らで計算され、船が大きくなればなるほど高額になり、地方によってその値段も違ってきます。 私が生まれたニューヨーク州 青森県では、1時間の駐車料金が200円ほどですが、東京などの都会に行くと何倍にも跳ね上がり、このシステムは船の世界でも同一で、関東近辺が割高に設定されています。 そこで登場するのが沖待機という代物で、港の近くに錨を下ろしプカプカ浮きながら、荷物を積む順番待ちをするのです。 東京湾ほどの大きな湾港になると、待機船は1日50隻を超える船が沖で順番待ちをしており、そこに登場するのが海のコンビニ沖売りです。 値段は少々割高ですが、生鮮食品は勿論のこと、清涼飲料水からアイスクリーム、 はたまた洗剤からトイレットペーパーまで幅広い品揃えで全員を迎えてくれます。 いかがでしたか、船員の買い物事情が少し垣間見られたと思います。 次回は12月31日 船上のゆく年くる年をお届けする予定です。 十和田湖リブパイオニア 32話
思えばブログを離れ間も無く1年 コロナの流行に押されて 巣篭もりに押され 土俵際いっぱいまで押されました 徳俵に足がかかったところで RIB Pioneerファンの皆様と地域住民の皆様に支えられ この苦境を生き残れたことに感謝いたします。 1年前の約束を今日ここで守らせて下さい‼︎ 大型船における運転席、専門用語では操舵室(ブリッジ)と言いますが この内側を説明します。 まずブリッジの由来ですが、船の横幅を横断するその形が、橋に見えることからブリッジという名前が付けられました。 車の運転席と同じく、操船する為の全ての機器が集約されている場所であり、車で言うアクセルやハンドルもここに設置されてあります。 またカーナビも設置されており、その名も電子海図、意外に思うでしょうが船舶の世界ではずいぶん前から、自動運転のシステムが実用化されていて、今ではコースライン(船が航行しようとする線)の上を自動で走ってくれるほど進化しています。 お高いんでしょう? ハイ とても高価です。 カーナビが10〜30万ほどで設定可能なところ、電子海図は約600万ほどからとなっています。 船と車は走る場所が、海上か陸上かと大きな違いがありますが、運転の仕方に驚きの違いがあるんです。 車は運転者が交通情報や付近の状況を判断し、ハンドルやアクセルなどを操作しますが、船はハンドルもアクセルも操船者(船長)が操作することはありません。 エッ⁉︎ どうやって船を動かすの? 操船者である船長は周りの状況を判断し、各配置の船員に指示を出し操船します。 アクセル(テレグラフ)を操作するのは、三等航海士又は機関長 ハンドル(舵輪)を操作するのは、甲板手 カーナビ(レーダーや電子海図)を操作するのは、二等航海士 船長の補佐をするのが一等航海士です 大型船は1人の力では動きません 乗組員一丸となって安全運航に努めているのです。 次回は久々、我が愛する十和田湖についてご案内したいと思います。 その次は 国内物流の主力、全長75mの小型鋼船についてご紹介したいと思います。 天の河を渡る船の時間となりました 今宵はこれにて 十和田湖リブパイオニア 31話 寒さつのる今日この頃 いかがお過ごしでしょうか? 1週間の終わりにタピオカでも飲みながら読んでみてください。 今週はいよいよ新造貨物船の船内へと突入‼︎ まずは船員がどのような居住スペースで暮らしているのかお話させていただきます。 船のイメージと言えば、揺れる、狭い、汚いと思われる方が多いかと、しかし現代の働く船は完全個室待遇になっています。 日本人の心とも言うべき戦艦大和は、士官や要職以外ハンモックで寝ていましたが、今や乗組員全員がバス・トイレ付の個室待遇が当たり前、1人当たりの部屋サイズは15畳ほどもあり、テレビ・2段式冷蔵庫・ポット・クローゼット・執務用ディスク・収納タンスが装備され、ベット周りには吊りカーテンがあるのでちょっとしたリゾートホテル気分です。 一般の部屋と比べて変わっているのは、部屋に装備される全ての物が固定されていることと、テレビが2台あることです。 物が固定されるのは嵐に遭遇した際に備えてですが、テレビが2台あるのは1台が航海状況を映し出すテレビと、もう1台が娯楽用に鑑賞するテレビです。 どうですか?船員のイメージが変わりましたよね、それでは写真を公開しちゃいましょう‼︎ 貨物船の全体像です 窓付の船員室 わかりづらいですが奥にあるのが航海情報用テレビで、写真手前の右側にあるのが娯楽用テレビです。 バス・トイレ付き
もちろんウオッシュレット搭載‼︎ どうですか? 部屋にはソワァーまであり思ったより快適そうですよね。 今からでも船員になりたいと思った方、海運局に相談するとその道が開かれますよ‼︎ 次回は、知られざる船の運転席・ブリッジを皆様にご案内したいと思います。 全長190メートル 幅27メートルの船がどのようにコントロールされているかお話しさせてください。 もうこんな時間 そろそろ星に帰る時がやってきたようです 今宵流れ星にのって皆様のもとへ流れたいと思います 十和田湖リブパイオニア 30話 日曜日のひととき いかがお過ごしでしょうか 私は太平洋の洋上を航海中です さて先週に引き続き新造船のお話しですが、なぜ新しい船が乗組員に嫌われるのか? それはズバリ初期トラブルです。 車と同様大型船にも保証期間があり、その期間は約1年です。 短いような気もしますが、その保証内容は広大で15000馬力のメインエンジンから船体塗装、細かいところではボルト1本までに及びます。 車と違い価格が価格だけに保証工事箇所があるとケタ違いの金額になるのが船です。 ちなみに船体価格はどれほどか 本船は全長190メートル・幅27メートル・ブリッジ高さ30メートル(車で言う運転席です) 国内専用の貨物船です。 この一隻の価格が50億円になります‼︎ 日本の造船所で精密に建造されても必ず初期トラブルが発生し、その対処と修理や工事、場合によっては改造まで至ることもしばしば、乗組員は不眠不休でトラブル対処にあたらなくてはなりません。 油漏れ水漏れは当たり前、船体はねじれやしなりでクラック(亀裂)が入る時もあり、常に緊張感を持った勤務を強いられます。 人気がない訳ですよね しかし悪いことばかりではなく良い事もあり、それは最新の機器に触れられることです。 来週は知られざる船員の生活空間、食事は? お風呂は入れる?今でもハンモックに寝ているの? こんな疑問を写真付きで紹介しますね。 新造船祝いに贈られた胡蝶蘭
まるで銀座の高級クラブの開店祝いのようです(笑) また来週のこの時間 この場所へ流れ星に乗って遊びにきます。 十和田湖リブパイオニア 29話
お久しぶりです 日曜日のひと時いかがお過ごしでしょうか 2019年度 RIB Pioneerの夏季営業を終えてから早いもので1ヶ月以上が経過しました。 あれから私は、湖上の人から洋上の人へと変貌を遂げたのですが、皆様と約束したブログ更新も滞っており、今回が初の投稿となります。 遊んでいた訳じゃありませんよッ 貨物船の運行に従事しています‼︎ さて皆さんは個人で車を所有されている方も多いかと思います。 昨今は色々な購入の方法があり、リースだったり共同所有だったりと千差万別ですが、どの形態の購入方法でも新車に乗りたいと思いますよね? しかし貨物船の場合は真逆で新車=新造船が乗組員からは嫌われるのです。 私は現在11月に就航したばかりの貨物船に常務していますが、なぜ最新鋭の航海計器を装備し、設備も立派で船内も綺麗な新造船が乗組員から敬遠されるのか話したいと思います。 おっと‼︎ もうこんな時間 地球上では3分間の活動しか許されない身体、星に帰る時がやってきました。 この続きはまた次回お話しいたします 旅と釣りと甘いジュースをこよなく愛する作家 変身グ ウェイより |
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